岩崎理音さん
2009年度普通科卒業
現在
在校当時の思い出
在校当時の思い出は、人との「出会い」につきます。クラスメートそして先生方、多くの出会いがあり、思い出を共有しました。特に高校3年間は、当時の特別進学コースに在籍したため、ほとんど同じメンバーで過ごしました。3年間同じクラスを共有すると、クラスメート全員と近くなるものです。勉学のこと、今後の進路、将来の目標等、様々なことを話し合いました。
高校2年の時の修学旅行は、クラスメート全員で、今思えば何を考えていたのという出来事ばかりでしたが。各教科の先生方との出会いも大きく、多くの出来事を共有しました。特に英語の先生には、中学高校含め、5年間もお世話になり、英語のことだけでなく、人生における様々な助言を頂きました。
現在私は、ニューヨークのCity University of New Yorkの博士課程で言語音の研究をしています。英語の先生の教えがなければ、英語、そして言語音に興味を持つことはなく、今の自分の姿はありません。人生に影響を与える「出会い」これが在学時の思い出です。
現役生へのメッセージ
人生何が影響するか分からないということをメッセージとして送ります。先程、様々な「出会い」があると書きましたが、中学生高校生の現在、自分には関係ないと思っていることでも、思わぬ形で将来影響したりします。私は高校最後の2年間、数学が大の苦手で、将来数学には関係しないことをしようと誓っていました。さて、それから約10年後、現在私は博士課程で言語音の研究をしています。言語音の研究とは、主に、音の解析や、調音(いかに声帯、舌、顎、唇などを使って言葉を発するか)の仕組みの分析を意味します。すると何故か、三角関数、幾何学、行列などの数学の概念が、これでもかと登場します。あれだけ嫌っていた数学が、研究上切っても切れない関係になってしまい、微かな高校時代の記憶に頼っています。
人生何が影響するか、分かりません。どんなことにも、オープンでいることが大切です。当然、中高時代4年間お世話になった数学の先生は、これを読んでニヒルにほくそ笑んでいるでしょう。