加藤好男さん
1975年度機械科卒業
経歴
元・日本代表GK
現在:JFAアカデミー福島 男子GKコーチ
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100周年にむけて
私の本郷高校時代の思い出は入学試験から始まりました。面接時に面接官から
「本校をどの様に知りましたか?」
と聞かれ、
「サッカーマガジンの記事で知りました・・・・。」
その記事では、本郷高東京都予選決勝でまた帝京高に敗れる・・・・。とありました。
「本校入学の動機は、私が入って帝京高を破り全国高校サッカー選手権大会へ出場することです。」
と話しました。
この話はその日のうちにサッカー部顧問の阿出川信夫先生へと伝わっていたようでしたが、私と阿出川先生との初対面は人違いから始まりました。
「お前が加山か?」
「いいえ、私は加藤好男です。」
阿出川先生は、私の同級生で浦和(現さいたま市)ナンバー1ストライカーと勘違いされたのです。
「ポジションはどこだ?」
「ポジションはゴールキーパーです。」
ここから全国高校サッカー選手権大会初出場の旅がスタートしました。
「朝は朝星、夜は夜星、昼はうめぼし、スっぱい(失敗)は成功の基。」が阿出川先生からの金言で、正にサッカーに明け暮れました。在学時は1年生時と3年生時の2度決勝で帝京高を破り東京都代表として全国高校サッカー選手権大会に出場を果たしました。
現役生へのメッセージ
本郷高校創立100周年誠におめでとうございます。私は本郷を卒業してから早45年が過ぎました。高校時代に培われた健康体と精神は、本郷DNAとして脈々と私の中に息づいています。
そして在校当時の3年間は毎日校庭の土埃(誇り)まみれになっていました。夏の暑い中、冬の寒い中、サッカー部の練習前後に当時顧問であった阿出川信夫先生の繰り返される金言を胸に刻みました。
「成功」の裏側を探れということです。
華々しい表側ではなく裏側の地味な努力や失敗の繰り返しを注視せよということです。そして、自身で考え、体験や経験を優先せよと叩き込まれました。
今では携帯一つで知識は直ぐ得られます。しかし、それで知ったつもりになるのは危険です。自身で探り、体験して理解出来ます。それを同志と共有して仲間を増やし、経験を積み重ねることです。私はこうした本郷DNAでサッカー界の舞台へ立ちました。そしてこれからも挑戦を止めません。後輩諸君が更なる高みを目指す姿が見たいです。今後とも宜しくお願い致します。