今月の一言
2024年12月のひとこと
11月に本校の入試説明会が計7回開催されました。ご協力いただいたアンケートのコメントの中には、説明会前の日本文化部の演奏や応援団のパフォーマンスに対するお褒めの言葉があり、校外の多くの方々に、日々の努力を基盤とする地道な活動の成果を見ていただく機会があって良かったという思いを強くしました。また、コメントの中には、本校の生徒が気持ちの良い挨拶をしてくれたことに対する感謝の念を記して下さっているものもあり、挨拶の重要性を再認識しました。
来校された方々に挨拶をするのは、極めて当然のことだと思います。しかし、当然なこと、あたりまえのことの中に、私たちが日常生活の中で凝視しなければならない大切なことが潜んでいるという事実を重視する必要があります。
挨拶は当然の礼儀という言葉で括られてしまいますが、コミュニケーションの第一歩であり、相手の存在を認め、尊重していることを示す、人間関係を構築していく際に、非常に重要な意味を持つ振る舞いです。
私自身の経験をふり返ると、挨拶の持つ力は、想像している以上に大きなものだという実感があります。学生時代、校門の守衛さんの気持ちの良い挨拶に、日々元気を頂いていた記憶があります。また、本郷に奉職したての頃、本郷の様子がまだよくわかず、日々何らかの不安な気持ちを抱えて出勤していたときに、朝の自主練習をしている硬式野球部の部員たちが、私の目を見て大きな声で挨拶してくれたことで、毎朝励まされていたことが鮮明な記憶として残っています。
挨拶というあたりまえの振る舞いが、人の心に響き、人の気持ちを前向きな、明るいものにしてくれるのです。本郷生には、あたりまえの振る舞いの中に潜んでいる大きな力の重要性を認識し、日常生活の中でのあたりまえの習慣や振る舞いの中に潜んでいる大きな力を一つでも多く見つけることができる力を養ってもらいたいと思います。