今月の一言
6月のひとこと
九州大学の都甲潔(とこう きよし)教授は「工学を通して人間探求をしたい」と考えていました。その重要な研究テーマの中に『コクとか旨み』を数値で表す「味覚センサーの開発」がありました。
先生が開発した「味覚センサー」は味を構成する物質を測るのではなく、人間が五感をとおして感じる『味』そのものの測定を目指したものでした。この「味覚センサー」は、「味覚」を感じる味細胞の代わりに五枚の人工生体膜(皮質膜)を用いて、「酸味、苦味、甘味、塩味、旨味」それぞれの味に対応した生体被膜の引き起こす電圧変化のパターンからどの味のパターンであるかを見分ける測定器です。
見えないものを見える形で表現する、出来そうもない夢の実現のために10年以上研究を続け完成させました。夢・希望を実現させる研究姿勢を学びたいものです。